生き物と触れ合うように、
リールと向き合う。
ゆっくりとハンドルをまわし、ドラグの感触を指先のフィーリングで確かめ、そこから生まれてくる音に耳を傾ける。修理を託されたリールを手にして職人がはじめに行う一連の動作は、医者が患者を触診する様にどこか似ているかもしれません。個々のリールの状態が記された修理票は、いわばカルテ。職人たちはひとつひとつのリールと五感で向き合い、不具合箇所の確認とその原因追求を行っています。同じ品番のリールであっても、使い方やシチュエーション、これまでに経てきたプロセスは千差万別です。ひとつとして、同じ状態のステラはありません。答えがひとつではない「修理」という作業において物をいうのは、長年培ってきた職人としての勘と、釣り人としての経験値。職人たちのなかには、自身も釣り人として魚を愛する者も多く、実釣現場での経験が修理のシーンにも生かされています。どんな時も「釣り人目線」で修理と向き合うのがシマノのスタンスです。